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農作業中に第26王朝のアプリエス王のステラ(石碑)を発見!

Updated: Jun 25, 2022

本文→240頁


 エジプト観光・考古省は、このほどデルタ地帯のイスマイリーヤで農民が農地を耕してた時に、偶然に王朝時代のステラ(石碑)を発見しました。この情報はすぐに考古警察に伝えられ、現在イスマイール博物館に収蔵されているとのことです。


 ステラは、第26王朝のファラオ、アプリエス王(前589〜570年)のものであることが判明しました。ステラの寸法は、高さ230cm、幅103cm、奥行き45cmで、完形品です。蒲鉾形の上部には有翼日輪が表され、中央にはアプリエス王(これはギリシア語表記の名称)の誕生名「ウアフ・イブ・ラー」が彫られ、その両側に同王のホルス名「ウアフ・イブ・ラー」が表され、右端には上エジプトの守護女神ネクベトが左端には下エジプトの守護女神ウァジェトが図像と名前、称号が彫られています。


 ステラは、エジプトの東方に軍事遠征を行ったことを記念して境界碑として建てられたものであるとエジプト考古最高評議会のムスタファ・ワジーリ博士が発表しています。


 アプリエス王については、本書240頁にあるように、キプロス、パレスチナ、フェニキアに軍事遠征を行い、前588年に新バビロニア軍がユダ王国の首都エルサレムを攻撃した際に、出兵しました。しかし、翌年に新バビロニア軍に大敗北を喫し、エルサレムの住民はバビロンに捕囚されたのです。


 続いて、アプリエス王はリビアに軍事遠征を行いましたが、この戦争にも負け、ついにエジプト兵の不平不満を買い、反乱が起きました。本来はこの反乱を鎮圧するはずのアマシス将軍は、王に背いてアプリエス王から王位を奪ったということです。





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